スマホの平均・時間帯別通信速度とできることの目安、正確に計測する方法と遅い場合の改善方法

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スマホの通信速度を気にしない人はいません。たとえ料金が安くても、通信速度が遅いスマホを使い続けるのはストレスが溜まります。

という人も、乗り換える前にスマホの通信速度を自分で測定してみましょう。また、通信速度によってできることの目安も知っておきましょう。

今回は、スマホの通信速度でできることの目安、スマホの通信速度の測定方法、通信速度を改善する方法についてお話します。

スマホを快適に使える通信速度の目安は？

前提として、通信速度は端末性能、利用地域・場所、同時利用者数などに依存します。また通信速度が速い・遅いは、その人の感じ方でも変わります。

そのため、通信速度はスマホを快適に使うための指標の1つと捉えてください。

では、実際に通信速度別でできること・できないいことを把握しましょう。

よく見かける通信速度の目安は5-10Mbps、1Mbps、200-300Kbpsなので、それらの通信速度でできることを解説します。

通信速度を表す単位「Kbps」「Mbps」を理解する

通信速度は、bps（bit per second＝ビーピーエス）という単位で表します。bpsは1秒あたりの転送量で、数値が大きいほど通信速度は速くなります。

スマホの通信速度は、「Kbps（キロbps）」や「Mbps（メガbps）」表記が多いですね。KはKB（キロバイト）、MはMB（メガバイト）の意味です。

10Mbpsは、1秒間で10MBの通信ができます。わかりやすく言うと、10MBの写真なら1秒でダウンロードできるということです。

速い・遅いの判断基準には、他にもPing値があります。これはネット接続時の応答速度を「ms」で示すものですが、まずは通信速度のKbpsとMbpsを理解すれば十分かと。

5-10Mbps、1Mbps、200-300Kbpsで通信速度を区切る理由

次に、5-10Mbps、1Mbps、200-300Kbpsで通信速度を区切る理由の解説です。

通信速度が5-10Mbpsの環境

一般的なスマホの使い方をする場合、通信速度が常時5Mbps、できれば常時10Mbpsあればストレスなく使えると言われています。

どの通信事業者も、電波が入る場所で通常の電波状況なら通信速度は10Mbps以上あります。そのため、本来は何もストレスなく通信できるはずです。

ただし、通信速度は常に変化しているため、今の通信速度が10Mbpsでも1分後には5Mbps以下に落ちるかもしれません。

その差が「通信速度は端末性能、利用地域・場所、同時利用者数などに依存」というものです。そのため、より通信速度が速い方が安心してスマホを使うことができます。

通信速度が1Mbpsの環境

スマホの通信速度が1Mbps程度になる環境は、2つ考えられます。

1つは、ahamo、UQモバイル、ワイモバイル、LINEMOなど一部の事業者・一部のプランでギガを使い切って速度制限がかかった場合です。

もう1つは、回線混雑を避けるために一部の事業者で通信速度を低速にする場合です。主に正午が多いですが、夕方や夜に遅くなる場合もあります。

通信速度が200-300Kbpsの環境

通信速度が200-300Kbpsになるのは、先ほど同様一部の事業者でギガを使い切って速度制限がかかった場合です。

速度制限は事業者によって1Mbps、200Kbps、300Kbps、128Kbpsなどありますが、200-300Kbpsが1番多いと思います。

5-10Mbps、1Mbps、200-300Kbpsの通信速度でできること

上記を踏まえて、5-10Mbps、1Mbps、200-300Kbpsの通信速度でできることの目安を見てみます。

通信速度	可能な用途
200- 300Kbps	・メールの受信閲覧 ・テキスト中心のWEBページを見る ・TwitterやFacebookなどを閲覧する ・LINEトークを使う ・LINE通話をする
1Mbps	・通常のスマホアプリのダウンロード ・画像中心のWEBページを見る ・音楽配信サービスで音楽を聞く ・アプリでニュースサイトを閲覧する ・インスタグラムなどの画像アプリを見る ・LINEで受信した動画を見る ・LINEなどでビデオ通話をする ・通常画質でYouTubeを閲覧する
5Mbps	・ストリーム配信された動画の閲覧 ・ゲームなど大容量アプリのダウンロード ・高画質でYouTubeを閲覧する ・大容量ゲームアプリのプレイ※
10Mbps	・大容量のオンライン対戦ゲームなど※

用途によって必要な通信速度は違いますが、上記ができることの目安です。これを見る限り、5Mbps、10Mbps以上の通信速度ならほとんどのことは可能ですね。

スマホの通信速度を正確に測定する方法

それぞれの通信速度でできることの目安がわかったら、次は自分が使っているスマホ（事業者）の通信速度を測定する方法です。

スマホの回線・通信速度を測定する方法は2つあります。1つは自分で通信速度を測る方法、もう1つは平均的な通信速度を知る方法です。

自分で通信速度を計測する方法「USEN GATE 02」「Fast.com」

と心配な人は、今使っているスマホの通信速度を測定してみましょう。

通信速度の測定には、「USEN GATE 02」を使ってください。ブラウザで開いて「測定開始」をタップすれば、以下のように通信速度を測定できます。

通信速度は時間帯で変わりますが、現在の通信速度を把握できます。先ほど紹介した通り、常にこのくらいの通信速度ならストレスなく使えますね。

通信速度を測定する場合は、Wi-Fiを切ってモバイルネットワーク環境で行ってください。通信速度を測定できるサイトは、他にも「Fast.com」などがあります。

平均的な通信速度を知る方法「みんそく」

これからスマホを乗り換えたい人は、今のスマホで通信速度を計測しても意味がありません。そのため、乗り換え先の事業者の平均通信速度を把握しましょう。

以下は、2023年5月27日時点の平均通信速度ランキングです。（みんそくに投稿された直近3ヶ月のキャリア、サブブランド、キャリアの格安SIM、格安SIMの通信速度約2万件）

表は下りの速さで順位付けしています。また、黒文字はキャリア、サブブランド、オンライン専用ブランド、赤文字は格安SIMを表します。

順位	通信事業者	下り	上り	件数
1位	ドコモ	133Mbps	15Mbps	3326件
2位	ahamo	98Mbps	12Mbps	1478件
3位	ソフトバンク	86Mbps	17Mbps	1988件
4位	LINEMO	83Mbps	19Mbps	506件
5位	スターモバイル	79Mbps	14Mbps	400件
6位	au	78Mbps	14Mbps	2101件
7位	UQモバイル	78Mbps	13Mbps	1932件
8位	ワイモバイル	74Mbps	15Mbps	1147件
9位	povo	70Mbps	14Mbps	1151件
10位	ペンギンモバイル	63Mbps	12Mbps	500件
11位	日本通信SIM	58Mbps	11Mbps	328件
12位	楽天モバイル	53Mbps	29Mbps	5142件
13位	OCNモバイルONE	51Mbps	26Mbps	735件
14位	nuroモバイル	51Mbps	12Mbps	637件
15位	リンクスメイト	42Mbps	8Mbps	113件
16位	mineo	42Mbps	10Mbps	1393件
17位	イオンモバイル	39Mbps	8Mbps	156件
18位	IIJmio	38Mbps	9Mbps	965件
19位	LIBMO	31Mbps	8Mbps	64件
20位	BIGLOBEモバイル	15Mbps	8Mbps	193件

ドコモ、ahamo、ソフトバンク、LINEMOなどの通信速度が速いことがわかりますね。

と思うかもしれませんが、これらはあくまでも平均通信速度です。平均なので時間帯や場所によって速い場合もあれば、遅い場合もあります。

各通信事業者の時間帯別の通信速度は、次項で紹介します。

スマホの通信速度が遅い原因と改善方法

日本には数百社の事業者（MNO・MVNO）があります。そのため、先ほどの通信速度ランキングの下位でもそこそこ通信速度が速い事業者と言えます。

ただランキング上位でも、通信速度が遅いと感じる場合はあります。通信速度が遅い原因は以下のどれかだと思います。対策方法も合わせて解説します。

通信速度が遅い原因1.電波が悪い場所でスマホを利用している

スマホの通信速度が遅いと感じる原因の多くは、電波が悪い場所・電波が入りにくい場所でスマホを利用していることです。

電波が悪い場所とは基地局の電波が届きにくい場所のこと。わかりやすいのは山や海などの過疎地、地下、高い建物に囲まれた場所などです。

また、街中や通常の屋内でもスポット的に電波が入りにくい場所もあります。以下のように電波の境界線だと、家の中でも入りにくい場合があります。

どうやら私の家は5Gと4Gの電波の境界線らしい…ころころ5Gと4Gに切り替わって回線が悪い…😅💦

— ꢤかびんちゃんꢏ (@KabinchanHSSP) May 26, 2023

電波が悪い場所でスマホを利用している場合の対処法

まずは、スマホの電波が悪い場所を避けて生活することが大切です。また、電波が悪い場所を把握して避けるだけでも、ストレスは軽くなります。

ただし家の中など長くいる場所、スマホを使う必要がある場所で電波が悪いとストレスが溜まります。

そんなときは、深く考えずに乗り換えた方が良いですね。契約したばかりなら初期解除契約（契約開始日から8日以内のキャンセル）もできます。

家や職場など長くいる場所が4Gと5Gの電波の境界線の場合は、4G固定するように端末から設定してください（まだ5Gエリアは狭いため）。

「iPhone 4G 固定」「（機種名） 4G 固定」などで検索すれば手順はわかります。

通信速度が遅い原因2.混む時間帯や速度制限の時間帯に利用している

正午のオフィス街、夕方の通勤ラッシュなど、回線が混む時間帯や事業者の速度制限がある時間帯は通信速度が遅くなります。

以下は主なキャリアの朝「5:00-8:59」、昼「12:00-12:59」、夕方「16:00-18:59」、夜「20:00-22:59」、深夜「0:00-4:59」の平均通信速度です。

下り	ドコモ	ahamo	ソフトバンク	LINEMO	スター モバイル	au	UQモバイル	ワイモバイル	povo	ペンギン モバイル	日本通信 SIM	楽天 モバイル	OCN モバイルONE	nuro モバイル	リンクス メイト	mineo	イオン モバイル	IIJmio	LIBMO	BIGLOBE モバイル
朝	151Mbps	109Mbps	107Mbps	96Mbps	109Mbps	97Mbps	65Mbps	75Mbps	72Mbps	31Mbps	97Mbps	51Mbps	70Mbps	49Mbps	38Mbps	59Mbps	48Mbps	44Mbps	93Mbps	19Mbps
昼	121Mbps	72Mbps	58Mbps	76Mbps	5Mbps	46Mbps	60Mbps	77Mbps	64Mbps	12Mbps	12Mbps	51Mbps	30Mbps	22Mbps	4Mbps	6Mbps	15Mbps	8Mbps	1Mbps	2Mbps
夕方	141Mbps	103Mbps	87Mbps	81Mbps	43Mbps	85Mbps	69Mbps	70Mbps	76Mbps	15Mbps	46Mbps	55Mbps	62Mbps	50Mbps	33Mbps	22Mbps	40Mbps	35Mbps	5Mbps	8Mbps
夜	111Mbps	92Mbps	60Mbps	95Mbps	68Mbps	57Mbps	63Mbps	66Mbps	60Mbps	13Mbps	58Mbps	45Mbps	50Mbps	53Mbps	36Mbps	34Mbps	43Mbps	41Mbps	0Mbps	21Mbps
深夜	130Mbps	66Mbps	103Mbps	65Mbps	103Mbps	83Mbps	105Mbps	74Mbps	76Mbps	168Mbps	88Mbps	52Mbps	59Mbps	47Mbps	36Mbps	54Mbps	41Mbps	49Mbps	54Mbps	47Mbps

たとえばスターモバイルの通信速度は下り平均79Mbpsですが、昼は平均5Mbpsしかないため、昼に使いたい人は選ばない方が良いですね。

またペンギンモバイル、LIBMO、BIGLOBEモバイルは昼、夕方、夜も通信速度が遅いので、ストレスなく使える人は限られそうです。

混む時間帯や速度制限の時間帯に利用している場合の対処法

時間別平均通信速度はあくまでも目安ですが、利用者の通信速度の実測値なので参考になるはずです。

そのため、「スマホをよく使う時間の通信速度が遅い事業者」は選ばない方が無難です。

現在使っているスマホの通信速度が遅いと感じる人は、表を参考にして乗り換えを検討しましょう。

通信速度が遅い原因3.ギガを使い切って速度制限がかかっている

多くの事業者では、プランのデータ容量（たとえば3GBや10GBなど）を使い切ると速度制限がかかって低速になります。

プランのデータ容量を使い切っている場合の対処法

速度制限がかかった場合は翌月1日まで我慢するか、ギガを追加購入してください。

通信速度が遅い原因4.回線元の事業者で通信障害が起きている

天候などの影響でドコモ・au・ソフトバンク回線に通信障害が起きている場合は、電波が悪くなったり、通信速度が遅くなる場合があります。

事業者の主回線で通信障害が起きている場合の対処法

通信障害を解決する方法は、復旧まで待つ以外ありません。「あれ？つながらない。」と思ったら、その事業者の通信障害情報を確認してください。

通信速度が遅い原因5.スマホの空き容量がない・アプリの使いすぎ

電波は問題なくても、スマホ側に問題がある場合もあります。

大量の写真や動画、たくさんのアプリでスマホの容量が少なくなると、スマホの処理速度が落ちて通信速度が遅く感じる場合があります。

また、アプリを複数立ち上げていると、同じくスマホの処理速度が落ちて通信速度が遅く感じる場合があります。

スマホの空き容量がない・アプリの使いすぎ場合の対処法

スマホの空き容量がない・アプリの使いすぎで通信速度が遅いと感じたら、不要なアプリを停止・不要な写真、動画、アプリを削除してください。

その後、スマホを再起動してリフレッシュしましょう。

通信速度が遅い原因6.スマホの熱暴走でアプリ動作などが遅くなる

とくに夏場など暑い時期、また車の中など気温が上がりやすい場所でスマホを使っているとスマホが熱くなることがあります。

スマホの熱が上がると温度制御ができない「熱暴走」が起こって、CPUに不具合が発生します。その結果、スマホの処理が遅くなり、通信速度が遅く感じます。

スマホの熱暴走でCPUの動作が遅くなる場合の対処法

熱くなったスマホは、熱を下げるために風通しの良い涼しい場所に置いたり、電源を切るなどしましょう。

なお、スマホを冷やすために冷蔵庫に入れる人もいますが、急激に冷ますとスマホ内部に結露が発生し、スマホの故障につながります。

通信速度が遅い原因7.使っているスマホが事業者のバンド未対応

各事業者には使えるスマホ・使えないスマホがあり、動作確認がとれているスマホはその事業者のサイトで公開されています。

スマホが使えない原因は様々ですが、対応回線でも電波を拾いにくいバンド帯もあるため、使えるスマホを確かめることが大切です。

動作未確認のスマホ、バンド未対応のスマホの対処法

まずその事業者の対応バンドに適したスマホなのか、動作確認が取れているスマホなのかを確認しましょう。

対応していない場合は、スマホ自体を変えるか、乗り換えをする対応が妥当です。

スマホの平均・時間帯別通信速度とできることの目安などまとめ

一人一人の生活環境が違うため、使用者全員が通信速度に満足することはありません。そのため、まずは試してみることが大切です。

もし通信速度が遅く、原因を見直しても改善しない場合は、そういうものだと諦めて他社への乗り換えを検討してください。

自分の生活環境で使いやすい事業者を見つけるには、何度か乗り換えが必要です。

僕のおすすめの事業者の通信速度を知りたい人は、以下を参考にしてください。